レシピRECIPES
タルト ショコラ オ マロン
2024 café-sweets 225号掲載レシピ
和泉光一
「成城アルプス」「花とお菓子の工房フランシーズ」を経て、2000年、東京・調布の名店、「サロン・ド・テ・スリジェ」のシェフ・パティシエに就任。
2012年、代々木上原に「ASTERISQUE」をオープン
■ オレプレミアムレドンドココア(丸)大 20個分
パート・シュクレ・ショコラ
コンフィレタス オレプレミアムレドンドココア(丸) 大 20個
オレプレミアムレドンドココア(丸)大を上火、下火150℃のオーブンで約10分空焼きする。冷ましておく。
<ポイント>
焼成済みタルトシェルの常温品を活用。内側にはアパレイユが生地にしみ込むのを防ぐために油脂が塗られている。そのまま使用できるが、カカオの香りを引き出すために軽く空焼きしてから使う。
シャンティイマロン
マロンペースト(アンベール) | 164g |
バニラコンサントレ | 1.6g |
生クリーム(乳脂肪分41%) | 660g |
グラニュー糖 | 66g |
※前日にシャンティイ・マロンをつくる。
① 耐熱性ボールにマロンペーストをほぐして入れ、電子レンジ(700w)で20~30秒加熱してから、ゴムベラでなめらかになるまで混ぜる。バニラコンサントレも加える。
<ポイント> マロンペーストの温度を30℃くらいにすると、やわらかくなり混ぜやすくなる。
② 生クリーム適量を3回くらいに分けて加えながら、ゴムベラですりつぶすようにして混ぜてマロンペーストをのばす。とろりとして混ざりやすい状態になったら、グラニュー糖も加えて混ぜる。
<ポイント>フードプロセッサーを使うと生クリームの脂肪球が壊れて泡立ってしまうので、手間はかかるが必ずゴムベラで混ぜる。
③ 残りの生クリームをミキサーボウルに入れ、2を加えて泡だて器で混ぜ合わせる。ミキサーにホイッパーを装着し、中速で6分立てにする。
<ポイント>中速でゆっくり泡立てるのがポイント。高速で泡立てるとマロンペーストと生クリームが均一に混ざる前に泡立ってしまい、味わいに一体感がなく、栗の香りも出にくくなる。ホイッパーの筋が残るようになるのが6分立ての目安。
④ 冷蔵庫に一晩おいて落ち着かせる。
<ポイント>休ませると絞った時のキメが荒れにくくなる。
クリスティアン
A | バター(20℃に調整) | 72g |
グラニュー糖 | 72g | |
塩(フルール・ド・セル) | 0.6g | |
バニラビーンズ※1 | 1/6本 | |
薄力粉※2 | 15g | |
アーモンドスライス | 53g | |
※1 サヤから種をこそげ取り種のみ使用 | ||
※2 予めふるっておく |
① ミキサーボールにAを入れ、ミキサーにビーターを装着して中高速で混ぜる。少し白っぽくなってきたら薄力粉を加えて混ぜ、混ざったらアーモンドスライスを加えて混ぜる。
<ポイント>アーモンドスライスは割れてもいいので、全体を均一に混ぜる。
② フィルムシート上に取り出し、上にもフィルムシートをかぶせ、綿棒でなるべく薄くのばす。いったん冷凍庫に入れて固める。
③ 天板にシリコンペーパー、クラフト紙、シルパンを順に敷き、2をのせる。
<ポイント>バターの配合が多く揚げ焼きのような状態になるので、シルパン=余分な油を切る、クラフト紙=シルパンから落ちてきた油を吸う、シリコンペーパー=天板への紙の付着を防ぐ、というそれぞれの理由で使っている。
④ 上火、下火ともに180℃のオーブンで12~13分焼成する。冷ましてから細かく砕く。
ガナッシュ/ガルニチュール
ガナッシュ | |
ダークチョコレート(カカオ分62%) | 105g |
生クリーム(乳脂肪分35%) | 304g |
ガルニチュール | |
アンベール マロンインシロップブリジュア※ | 260g |
※シロップを切る |
① 背の高い耐熱容器にダークチョコレートを入れ、沸騰させた生クリームを注ぎ入れる。スティックミキサーで拡販して乳化させる。
② 空焼きしたタルト台にマロンインシロップブリジュアを13gずつ入れ、クリスティアンを8gずつ入れる。
③ ガナッシュをディスペンサーに入れ、2に20gずつ流し入れる。冷凍庫で冷やし固める。
<ポイント>ガナッシュは生クリームの割合が多いので、乳化しても液状。流し入れるだけでガルニチュールの隙間にもいきわたり、製造効率がいい。この状態で冷凍保存もできるため製造ロスもない。冷凍庫からだしてそのままショーケースに並べるとすぐに解凍する。
ギモーヴ・フレ・カフェ
コーヒー豆(深煎り) | 5g |
水 | 300g |
グラニュー糖 | 75g |
板ゼラチン※ | 10g |
※水で戻す |
① コーヒー豆をミルサーで微粉状に挽く。
② 鍋に水とグラニュー糖を入れて火にかけ、沸かしてグラニュー糖を溶かす。火を止めて1を入れ、ラップフィルムをかけて10分おいてアンフュゼする。
③ キッチンペーパーを敷いた濾し器で濾し、もどした板ゼラチンを加えて溶かす。
④ バットに流し入れ、冷蔵庫に約1時間入れて冷やし固める。
⑤ ミキサーボウルに4を入れ、ミキサーにホイッパーを装着して高速で泡立てる。 <ポイント>細かく砕けた後、撹拌による熱でゼラチンが少しずつ溶け出し、気泡を抱き込んで次第に泡立ってくる。粘度はあるが、ふわふわした状態になれば泡立て完了。
仕上げ
カカオパウダー | 適量 |
仕上げ
① シャンティイマロンを泡だて器で8分立てにする。
② 冷凍したタルトの土台に1を19gずつナッペする。中心を少し高くして山形にする。
③ シャンティイマロンを口径11mmの丸口金を付けた絞り袋に入れる。2を回転台にのせ、1を上面の縁から中心に向かってしずく形に 12個絞る。絞りの長さは2cm。冷凍庫に入れて冷やし固める。
④ 3の上に直径7cmのシートを置き、上面の縁だけにカカオパウダーをふる。
⑤ ギモーヴ・フレ・カフェを口径20mmの丸口金を付けた絞り袋に入れ、4の中央に絞る。